
2009/06/19 [那須の自然]
フロント荻原です。先日ドライブをしていたら、ポピーが一面に咲いているところがあったので写真を撮ろうと車を停めました。気づかず車を降りましたが、そこは那須・芦野地区の「遊行柳」(ゆぎょうやなぎ)のあるところでした。写真のポピーの奥に見えるのが遊行柳です。
「遊行柳」。普段よほど気にしなければ、全く目にとめることなく通り過ぎてしまうところですが、歴史を紐解くと、西行法師がここで歌を詠み、松尾芭蕉が西行に憧れここで句を詠み、与謝蕪村も訪れた、有名な歌枕で、とても興味深い場所です。
遊行柳の下に立つと、気持ちの良い風が水田の上を吹き渡っていました。この涼しい風で西行も疲れを癒したのでしょう。
ここで西行は
「道のべに清水流るゝ柳かげしばしとてこそ立ちどまりつれ」
と詠んでいます。旅に疲れて道の脇で清水が流れている柳の木陰で少し休もうと思って立ち止まったのだが・・・・ついつい長居してしまったという意味が込められた歌です。
新古今集にも載るこの場所に、西行を敬愛して止まなかった松尾芭蕉は、憧れの念を持ってここを訪れています。
芭蕉はここで「田一枚植ゑて立ち去る柳かな」と詠んでいます。
芭蕉は、西行の詠んだ憧れの柳の下にやってきて、西行に思いを馳せしのんでいると、目の前で田を植えていた人が、いつのまにか田を植え終わり立ち去っていた(それぐらい長い時間ここに佇んでいた)。名残惜しいが、柳のもとを立ち去ることにしよう、ということを歌に表しています。"西行を敬愛する芭蕉"が感じ取れる一句です。
松尾芭蕉にゆかりのある土地が那須にはたくさんあります。梅雨時期にはこういった歴史を辿って那須を愉しむのも一興です。是非お出かけ下さい。
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